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7つの学位プログラム光科学系プログラムOptical Science Program

光機能材料分野、光情報システム分野、光計測分野の構成の下に、物理学、電気電子工学、情報工学、知能工学、機械工学、化学などにわたる学際的な科学技術分野である 光科学に関する専門性の深化と、広い視野に立って他分野との融合により、課題の探求・解決能 力を有する高度な「ものづくり」を担う技術者や研究者の育成を通して、安全・安心・快適かつ 次世代の持続可能な社会の形成に貢献することを目的とする。
光科学、光工学を基盤としつつ、より高い専門性と複合的な視点に基づいた課題解決が求められる最先端のナノ光学、光機能性材料、フォトニックネットワーク、立体映像、高時空間分解能 イメージング、画像診断技術などに貢献できる創造性を持ち、高い研究能力を有する人材および高度な知識と技術開発能力を有する人材を養成する。

7 degree programs / 博士課程の学びの特長
このプログラムの対象分野
光情報システム分野

誰もが食を通じた健康を実現していく:
食品の理解を健康へつなぐ

映像技術の飛躍的な発展と新たな可能性

最近の映像技術といえば、ヘッドマウントディスプレイやARグラス、街角の大型LEDディスプレイといった表示技術や、生成AIなどの制作技術が着目されております。NHKが日本で最初の白黒テレビ放送を開始したのが1953年であることを考えると、70年程度でずいぶんと進化したものです。これだけ進化したこともあり、あなたや世の中にとって映像技術はもう十分でしょうか?

平面から立体へ立体映像表示の挑戦

世の中にある殆どが立体物であるにもかかわらず、映像技術といえば平面映像技術が主流です。ここで、もし本物と同じような立体物を表示できるようになれば、更なる進化と受け止められるのではないでしょうか。とはいえ実現には多くの課題があります。立体物を表示するためには、メートルオーダの空間において光を制御する技術が必要となります。また、表示する情報は平面の映像ではなく、メートルオーダの空間を伝搬する光の情報となります。このような制御技術や情報処理は負荷が大きいため、人の立体知覚能力を明らかにして、適度に手抜きをすることも実質的に重要となります。

ホログラフィ技術による立体映像の創出

光をナノメートルオーダで制御する技術にホログラフィがあります。1948年に発明された技術ですが、高性能パソコン・高密度電子デバイスと融合することで、ホログラムを簡便に設計・製造できたり、静止した立体像に留まらず動く立体像を扱えるようになろうとしております。立体像をボケなく表示できると期待されていますが、解決すべき技術課題として製造技術と計算技術があります。徳島大学ではホログラムを研究しており、製造技術としてサーボモータを主に活用する技術、計算技術としてGPUとその上で実装されている光線追跡を活用する技術に着目しております。また、空中に浮かんだ映像を人がどの程度正確に知覚できるかを明らかにする研究や、知覚しやすい表示方法に関する研究もしております。他にも様々な映像技術を研究しております。

ARグラスからコンタクトレンズ型ディスプレイへ

研究を進めれば、ARグラスに留まらずに、コンタクトレンズ型のディスプレイも実現できるようになるでしょう。立体像を自在に表示できるので、医療分野など様々な分野での活用も期待されます。

徳島大学における光技術研究の強みと展望

徳島大学には、幅広い光技術研究者により光を網羅的に学べる光システムコースや、医療と光との融合による新しい価値の創造を目指す医光融合プログラムがあります。また、光に限らず多様な研究領域の研究者が在籍してます。このような恵まれた環境を活かして多くのことにチャレンジしながら、新しい映像技術を創造することを展望しています。

山本 健詞教授

世界に目を向けるとITや映像の分野は活況です。ドクターの学位を持って米国の巨大企業に就職すると、初任給3,000万円が普通だそうです。管理職になると年収8,000万円だそうです。能力のある人が日本に就職に来る時代ではなく、能力のある日本人が世界に就職に出る時代になっているのは、大変残念ではありますが明らかです。このような時代に豊かで楽しい人生を歩むために、優秀な学生にはドクターコースをお勧めします。

06
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