
7つの学位プログラム生物資源学系プログラムBioscience and Bioindustry Program
動物資源分野、植物資源分野、食品科学分野で構成され、生物系新産業創出をめざして、グローバルな食糧問題や地方創生の原動力となる6次産業化推進に貢献しうる技術者や研究者の養成を目的とする。
生物資源の特性を深く理解し、その利点を活用した新しい機能性食品開発、IoTやAIを活用したHACCP適合性の食品加工システムや生産管理システム技術の開発、ゲノム編集等の最新の育種技術や光デバイスの開発等を行い、生物資源を開拓する高度専門技術者及び研究者を養成する。
- このプログラムの対象分野
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- 動物資源分野
- 植物資源分野
- 食品科学分野

誰もが食を通じた健康を実現していく:
食品の理解を健康へつなぐ
食を通して健康を科学する
健康は身体のさまざまな調節機能のうえに成り立っており、栄養供給はそれに影響を及ぼします。栄養供給には主に食品を利用します。食品は生体の外部と内部とをつなぐ物質の集合体です。食品は多成分の混合物であるため、その理解には多面的な知見とアプローチが必要です。私たちは健康のポテンシャルを最大限に引き出すことを目指した食品の研究を展開しています。
健康寿命延伸を支える食品成分の探索
生体調節機能を有する食品成分の機能性評価を行い、ヒトの健康に貢献する食品成分の知見集積とその利用法の提案を目指し研究を行っています。最近は、健康寿命と相関する骨格筋の維持に有効な機能性食品と栄養供給とのかかわりを解明することや、活性が高く付加価値を生み出せる食品成分の探索に取り組んでいます。
食品成分の機能評価と作用メカニズム解明
研究では植物性食品に含まれる成分を主に利用しています。実験では、培養細胞や実験動物を用いて食品の機能性を評価します。これらの評価系を通じて、どのような構造をもつ物質が有効であるのかを探索します。活性を有する成分が決定されると、生理学や生化学の手法を用いてその作用メカニズムを明らかにしています。また、食を鑑みた研究を展開させるために、栄養組成を異にした場合の有効性や、有効成分の体内動態の追跡などを併せて行っています。
栄養学と食品科学の融合による新たな発見
健康問題の解決や軽減は地域、年齢、性別などの属性に関係なく、多くの人の関心事項です。食を通じて健康を実現するためには、食品と生体の両方を理解することが必要です。私は食品中の成分の理解に焦点を当てていますが、管理栄養士であることを生かしてヒトの食生活を鑑みた研究設計をしていることが研究の強みです。未だ解明されていない食品の機能を解き明かすことで、健康課題解決の一助になることを期待しています。
学際的な連携による更なる研究の発展
学内外の専門家と協同することで研究課題を発展させたいと考えています。栄養、運動や睡眠など健康に深くかかわる分野のみならず、健康への解決策を生み出す産業界との連携などを視野に入れています。

向井 理恵准教授
博士課程では課題を解決するスキルを身につけながら自分の信念を具現化することができます。あなたが解決したい問題はありませんか。助けたい人々はいませんか。思いつくことがある人は、ぜひ研究で解決を図ってください。研究活動を進めていくことで高度な技術を操るプロフェッショナル人材に成長することはもちろん、俯瞰した視野で多分野を理解できるジェネラリストにもなれるでしょう。